翔んで茨城 後編

2020/3/23/16:47

森泉岳土氏はカバーの装画を快く引き受けてくれることになり、あっさりとミッションを達成。しかし、せっかく訪れた茨城県つくば市。このまま帰るのも惜しいと思っていたら、森泉氏と大林千茱萸さんから「ワークショップに参加しませんか」と誘われた。もちろん断る理由などない。ワークショップなるものも初めてだからテンションも上がり始めた。
どんなことが行われたかというと、森泉氏が生み出した画法の講義に始まり、メインイベントは森泉氏独自の画法の実践。参加者たちは、とても楽しそうに、森泉氏が用意したサンプルを加工しながら絵を完成させていった。中にサンプルだけではなく、自由に思いついた絵を描き進める猛者もいた。
人たらしはといえば、まったく絵心がないため悪戦苦闘。サンプルとして下書きされた絵が用意されているにも関わらず、水で線を引き、爪楊枝を墨汁につけて、水の線をなぞっていくという単純な工程がうまくできない。それでも少しずつその工程に慣れ始め、なんとか形にすることができ、ささやかな満足感を覚えた。その頃、人たらしは何事にも消極的な傾向にあったが、チャレンジ精神を呼び覚ましてくれた貴重な経験になった。
ワークショップ終了後、百姓とともに帰路につく。森泉氏への装画依頼というミッションも達成できたが、大林千茱萸さんと初めて面会できたのも大きな成果だった。
チャレンジ精神を呼び覚ましてくれた人たらしの絵の方は、人様に見せられるレベルではなく、見るたびに才能のなさに苛まれるため、抽斗の奥にしまった。1000年も経てば、骨董的な価値が出るかもしれないと信じて…。

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