プロジェクト完結なるか!?

2020/4/2/6:16

昨年7月5日から始まった“「鬼」と「人たらし」と「百姓」の出版プロジェクト”も佳境を迎えている。いよいよ明日は校了日。
ここに来てバタバタとしたのは、原稿の再チェックとカバーデザイン、「あとがきにかえて」の是枝裕和監督の原稿、そして新型コロナウイルスの影響による原稿の変更だった。
原稿の最終チェックは「鬼」と「人たらし」と「百姓」の3人で行い、校閲経験者も読み返しているので、これで完璧だと思っていたのだが…。読書が唯一の趣味という「鬼」の母親(84歳)に読んでもらったら、なんと3カ所も誤りが見つかった。そのひとつは固有名詞だったので、長年編集業に携わってきた身としては、まさに赤面の至り。
そして、これも赤面の至りだったのがカバー。森泉岳土さんに描いていただいた挿画がこちらの発注ミスで表面と裏面が逆になっていたのだ。それに気づいたのは(いや、ある人から指摘されたので気づきもしなかったのだが)、3月29日。それから慌てて「人たらし」が森泉さんに連絡をとり、森泉さんに描き直してもらうことに…。ミスを指摘してくれた人と、迅速に対応していただいた森泉さんには改めてお詫びとお礼に伺わなければならないと思っている。
是枝監督の原稿は嬉しいバタバタだった。原稿の確認のやりとりはもう何度だろうか(このあたりは「人たらし」が現在も根気よく続けている)。しかし、朱が入るたびに内容が格段に良くなっていく。最初の原稿とはずいぶん変わってしまったのだが、「あとがきにかえて」自体がひとつの物語になっていく変わりようには、さすがは“世界の是枝監督”だと感激の至り。まだやりとりが続いているのだが、この作業はぎりぎりまで粘ってみたいと思っている。
新型コロナウイルスの影響による原稿の変更でいちばん大きかったのは大林監督の最新作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』の公開日が延期になってしまったことだ。メッセージ集『キネマの玉手箱』にももちろん映画情報は入れている。延期の発表が3月31日。慌ててその部分を変更した。
まだ、あと1日。最後まで気が抜けない状況だ。入稿が終わったら祝杯を上げたいところだが、こちらもコロナに振り回されそう。無念の至りだ。

大林宣彦氏プロフィール

1938年1月9日、広島県尾道市生まれ。映画作家。幼少期より映像の世界に親しみ、CMディレクター、映画監督として活躍。“映像の魔術師”と称されている。1977年に『HOUSE/ハウス』で商業映画に進出。代表作は『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』の“尾道三部作”、『この空の花―長岡花火物語』『野のなななのか』『花筐/HANAGATAMI』の“大林的戦争三部作”など多数。2004年に紫綬褒章を受章、2009年に旭日小授章を受章、2019年の文化功労者に選ばれている。2016年8月に肺癌が判明、ステージ4まで進行しており「余命6カ月」、のちに「余命3カ月」と宣告されるが、抗癌剤治療が奏効し、現在は「余命は未定」。2020年、最新作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』が公開。

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