死んでいるヒマなどはない!

2020/4/12/6:39

この虚脱感はなんなんだろうか…。
大林宣彦監督のメッセージ集を出そうというプロジェクトを始めてから常に前向きの思考でいられた。挫けそうなときもあったが、虚脱状態に陥ることはなかった。しかし、今はこうやってパソコンの前に座ることすらつらい。
当初、本は監督の新作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』の公開日である4月10日に出版する予定であった。しかし、監督の体調を鑑みて、わりと早い段階で、発売日を4月25日に先延ばしした。新型コロナウイルス禍のため映画の公開は延期されたが、本の発売日は新型コロナに影響されることがない。4月10日発売で強行していたら発売日が命日になってしまうところだった。
そんなとりとめのないことを考えたりするのだが、この虚脱感の原因はそんなことではない。やはりプロジェクトの支柱を失ったことだろう。私も「人たらし」も「百姓」も「大林監督の言葉を伝える」ことを目標に、このプロジェクトに取り組んできた。「伝える」などというと遺言めいてくるが、そうではない。この本は監督が伝えたいことの一部である。この本をきっかけに監督からのメッセージを受け取った人が、これからもっと監督の話に耳を傾けてくれるようになることを願っていた。監督にはもっともっと語ってほしかった。
「死んでいるヒマなどはない!」と語っていた大林監督。われわれにとっては本当に大きな心の支えであった。

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