刊行前日

2020/4/24/5:51

刊行前日。もうどうにもとまらない緊張感に疲れ果てて、ふと眠りに落ちたりするのだが、ほんの短い時間でハタと目が覚める。やり残したことはないか? やれることはないか?
ユニコ舎設立のきっかけとなった言葉「そこに覚悟があるのか!」。厳しくも温かい助言をしてくれたTRC図書館流通センターのお偉いさん(郷里の先輩であるS氏)に献本をしたのだが、昨日、ハガキが届き、「強く想えば願いは叶うこと、見せて頂きました」と認められていた。こういうときの直筆のハガキは心の琴線に触れる。しかも非常に達筆なものだから読んでいて目頭が熱くなってしまった。
「百姓」から「中川右介さんにも送ったのですか?」と問い合わせが来た。中川さんがTwitterで本が届いた旨をつぶやいたのだ。中川さんに送ったのは著者謹呈分。つまり今は亡き大林監督からの贈り物だ。中川さんは「軽い本だけど、重い」とつぶやいた。
大林監督を撮った渡辺カメラマンからは電話があり、いつもなら「飲みに行こう」としか言わないのに、「SNSで拡散していいか」とのこと。彼はテレビ局に知り合いが多いので、もしかして…などと捕らぬ狸の期待感だけが膨らんでくる。
この本をつくるのにあたって貴重なアドバイスをしてくれた故郷の友人からは「病院に置いてもらえるよう頼んでみる」とメールが届いた。なるほど、「あとがきにかえて」で是枝裕和監督が「通読して最も感銘を受けたのは『生命の章』でした」と綴っている。病気と向き合う人にとって、大林監督のメッセージは心の支えになるはずだ。
あと1日。やれることはすべてやって、『キネマの玉手箱』という本を送り出したい。

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