終戦時に旧満洲で起こったソ連兵による民間日本人虐殺事件“葛根廟事件”を奇跡的に生き残った大島満吉氏の講演会が9月28日㊏に群馬県下仁田町の“女性村ねぎぼうず”で催されました。90分間の講演の中から一部映像をアップしました。
この講演会は“女性村ねぎぼうず”を運営する特定非営利活動法人日本子守唄協会の協力で催されました。
[日本子守唄協会理事長・西舘好子氏コメント]
女性村ではさまざまな企画に取り組んでいきたいと考えてきました。今回は戦争がテーマですが、私は危ない時代が来たと感じていました。私の中での戦後はアメリカに戦後守られてきた日本というイメージになるのですが、今はアメリカそのものが危なくなっているように思います。私たちの国は中国、北朝鮮、ロシアに囲まれていて、これからはもっと危なくなるのではないかと不安になります。
二度と戦争を起こしたくない、戦争をしてはいけないと思っていても、明るい未来を見通せない環境にあるように思えます。だからこそ、過去の戦争を私たちの中に刻んでおく必要があるのです。そのためにこの講演会を催しました。
[大島満吉氏プロフィール]
1935(昭和10)年12 月2日、群馬県利根郡新治村(現・みなかみ町)生まれ。3歳の頃、母、兄と共に父の暮らす満州へ渡る。1945(昭和20)年8月14 日、日ソ中立条約を破棄したソ連軍の民間日本人大虐殺事件「葛根廟事件」に遭遇。襲撃を受けた約1,200人のうち生き残ったのは百数十人といわれる。奇跡的に一家5 人が逃げ延び、1946(昭和21)年10月、新京(現・長春市)から博多港へ帰国。犠牲者の慰霊と事件を語り継ぐ活動を続ける。
事件の全貌については大島氏が著した『流れ星のかなた』に綴られています。