植木屋ワタボオのリース&スワッグ展

2022/10/17/16:05

昨日(10月16日)、練馬区の公共図書館の特集コーナーで展示している植木屋ワタボオのリース&スワッグ展を鑑賞してきた。私にとっては本年最初の“芸術の秋”をいそしむ一日となった。
植木屋ワタボオは三十年来の付き合いのある元グラフィックデザイナー(本のレイアウトをする人)で、10年ほど前にデザイナーから植木職人へと華麗(加齢)なる転身を遂げた人物。一昨年、還暦を迎えた私にとっては人生の道標となる先輩の一人でもある。

芸術的な素養のない私に植木屋ワタボオが手がけたリース&スワッグを説明するのは難しいので、彼がまとめたキャッチコピーを紹介する。

・自然の中にある枯れた美しさを、そのままリースやスワッグに!!
・身近な自然から素材を集め、唯一無二の出会いを演出したアースカラーリース。
・くすみカラーのインテリアコーディネートに、シックなリースが静かなアクセントに!!
・露出した蔓性の土台が、面白さを倍増!!
・乾燥後軽くコーティングしているので、美しさが長持ち!!

画像を見ながら、「!!」を多用しているコピーを読み込むとイメージしやすいと思うが、私から補足させていただくと、どうやら仕事の合間や趣味の渓流釣りの際に見つけた枯れ木、枯れた花や葉を使ってリースやスワッグを作ってみたということのよう。少し格好つけたコピーにするなら、「自然界にある“つくろわぬ美”の造形」といったところか――。

さて、この植木屋ワタボオだが数年前に難病に罹り、現在も闘病中である。かなりきつい治療が続いているが、まったく弱音を吐かず、次々と新しいことにチャレンジしている。植木屋ワタボオ曰く「治療のために本職をセーブしたのでリース&スワッグを作り始めたのだが、これがけっこう夢中になれた」とか。
植木屋ワタボオは昔からわが為すことを反省するタイプではなく謙虚さに乏しく、ともすると周囲への影響などお構いなしに突っ走るところがあって、今回も「どうですか、この仕事。グラフィックデザイナーとしての抜群のセンスが活かされているでしょ!」と鼻高々に言うから、少し鼻を折っておいた方が当人のためと思い、「グラフィックデザインのセンスがないから植木屋に転職したんじゃないのですか」とぴしゃり。
しかしながら、「ワタボオさんのセンスは小さな本では収まりませんよ。庭づくりやこういう作品づくりにこそ活かされている」とフォローも。ワタボオさんは「けなされているのか褒められているのかわかんねえや」と言いながらもまんざらではない様子であった。

植木屋ワタボオは私のように毒を含んだ意見ではなく、自作のリース&スワッグの率直な感想を聞きたいとのこと。
ご興味をもたれた方は下記メールアドレス宛てに送っていただけましたら幸いです。(ユニコ舎代表・工藤尚廣)

E-MAIL⇒workshop@unico.press

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